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有責配偶者からの離婚請求


有責配偶者からの離婚請求は認められるのかという問題があります。

例えば、夫が不倫をしたとします。
夫は愛人との関係が抜き差しならないものになり、今の妻と別れて、愛人と結婚したいと考えた。

夫の不倫は、不貞行為として離婚原因となります。

民法にも、

第七百七十条  夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一  配偶者に不貞な行為があったとき。

とありますから、裁判離婚になっても、夫の不倫を証明することができれば、離婚することができるということになります。

しかし、この離婚を妻の側からではなくて、夫の側から言い出すことはできるのかどうかという問題です。


勝手に不倫しておきながら離婚の請求をしてきた場合に、不倫は不貞行為だからといって離婚を認めると「妻は俗に言う踏んだり蹴ったりである」として「法はかくのごとき不徳義勝手気侭を許すものではない」というのが、戦後すぐの最高裁判例(昭和27年)の考え方でした。

当時の社会情勢としては、まだ、女性の社会進出が進んでおらず、妻は、夫に尽くすのが当たり前という考えの方が多い時代です。
夫に離縁されると妻はたちまち、路頭に迷うことになってしまう。そんな時代の判例です。
ですから、夫のわがままで、妻を放り出すなどということは到底認められがたいという考え方だったのでしょう。


しかし、今では、女性も社会に出て働くのが当たり前の時代になり、母子家庭でも、何とか生きていける時代になりました。
そのため、有責配偶者からの離婚請求だからといって、全く認めないとする必要性はなくなったといえます。
そのため、判例でも、有責配偶者からの離婚請求を認める傾向にあります。

ただし、夫と別れることで、妻や子供に多大な支障を及ぼす様な場合には、有責配偶者からの離婚請求は認められません。


具体的には以下のような条件が設定されています。

1、 夫婦の別居が両当事者の年齢及び同居期間との対比において相当の長期間に及んでいる
2 、夫婦の間に未成熟の子が存在しない
3 、 1、2を前提として、相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的にきわめて過酷な状態におかれる等離婚を認容することが著しく社会系議に反すると言えるような特段の事情が認められない



もちろん、有責配偶者からの離婚請求が認められるかどうか問題になるのは、裁判離婚に至った場合だけです。

当事者の話し合い(協議離婚)で納得した上で、離婚するのであれば、有責配偶者から離婚を切り出したとしても全く問題ありません。



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