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先妻(夫)の子供がいる場合


離婚や死別後、再婚されている方には、先妻(夫)の子供がいる場合もあると思います。どんなに疎遠であっても、先妻(夫)の子供も相続人としての権利があります。遺言書を書くことで、相続人の間で、争いが起こることを防ぎたいものです。



もしも遺言書がないとこうなる!

<トラブルモデルケース>

甲野三郎は小さいながらも、甲野工務店を個人で経営していた。
自宅兼事務所で経営しており、腕も評判がよく、仕事は忙しかった。

甲野三郎には、長男次男がおり、工務店は、長男甲野小太郎が継ぐ予定であった。
次男もその点は納得しており、財産は一切相続しない代わりに、生前に、次男の家を建ててやった。身内で建てたため安く建ったこともあり、次男も大喜びであった。

しかし、気がかりな点が一つだけあった。
実は、甲野三郎は、現在の妻と結婚する前に、一度、結婚しており、一人娘がいた。娘と先妻とは今では、連絡を取り合っていないものの、戸籍を見れば一目瞭然である。

やがて、甲野三郎は持病が悪化して死去。
個人経営の甲野工務店は、生前の約束どおり、長男甲野小太郎が受け継ぐため、相続財産のほとんどを長男甲野小太郎が相続するべく手続きを進める予定であった。

しかし、戸籍謄本を集めたところ、聞いたことのない女性の名前がある。

「冬子って誰だ?」
行政書士にも依頼して、よく戸籍を読んでもらったところ、甲野三郎の先妻の娘であることが分かった。

しかし、一度も会ったことがないし、葬式にも呼ばなかったのであるから、相続では関係ないと思っていたものの、

「冬子さんにも承諾してもらわなければ手続きを進められない。」
ということが分かり、冬子さんがどこにいるのか探し出さなければならなかった。

ようやく、冬子さんを探し当てたところ、冬子さんはすでに死亡しており、未成年の娘が二人いることが分かった。

甲野小太郎にとっては、姪に当たる女の子である。
姪は、ちょうど子育てでお金のかかる時期。お金がもらえるのならば、もらっておかなければ損だと冬子の夫は思い、娘に相続する権利があると主張。

結局、甲野小太郎は、経営資金の中から、かなりの出費をして、冬子の娘に財産を分割しなければならなかった。
これは痛手であった。

と言うのも、建設業許可取得に際して、資金として500万円以上の貯金を有していなければならなかったのであるが、財産を分割したところで、500万以下になってしまい、建設業許可取得が遅れてしまったのであった・・・



参考条文
第二章 相続人
(相続に関する胎児の権利能力)
第八百八十六条  胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。
2  前項の規定は、胎児が死体で生まれたときは、適用しない。

(子及びその代襲者等の相続権)
第八百八十七条  被相続人の子は、相続人となる。
2  被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
3  前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。

(直系尊属及び兄弟姉妹の相続権)
第八百八十九条  次に掲げる者は、第八百八十七条の規定により相続人となるべき者がない場合には、次に掲げる順序の順位に従って相続人となる。
一  被相続人の直系尊属。ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。
二  被相続人の兄弟姉妹
2  第八百八十七条第二項の規定は、前項第二号の場合について準用する。

(配偶者の相続権)
第八百九十条  被相続人の配偶者は、常に相続人となる。この場合において、第八百八十七条又は前条の規定により相続人となるべき者があるときは、その者と同順位とする。



こうならないようにしたければ!

甲野三郎さんはできれは、会社を設立したりして個人事業を法人化しておくべきでした。法人化することで、会社の資産と甲野三郎さんの資産が明確に区別されますから、相続に際して、経営資産を削ってまで、冬子の娘に財産を分割する必要はなかったはずです。

また、法人化しない場合は、遺言書を作成して、財産のすべてを甲野小太郎に渡るようにしておくべきでした。
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