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相続人がまったくいない人


配偶者はいない。子どもも孫もいない。親もすでに死亡しており、一人息子(娘)、兄弟がいてもすでに死亡しており、甥や姪もいない。
このような場合は、相続人が全くいないということで、特別縁故者がいない限り、遺産は国のものになってしまいます。残された財産を誰かに有効に使ってほしいと思うのならば、遺言などで公的福祉団体等に寄付することもできます。



もしも遺言書がないとこうなる!

<トラブルモデルケース>

乙野太郎は、両親が死去して以来、結婚もせずに、ひたすら行政書士の仕事一本で生きてきた。
さしたる贅沢もせずに、働いて稼いだお金は、貯まる一方であった。

1人で老後を過ごす覚悟であったから、貯金はいくらあっても足りないくらいだと思い、老齢になったころはほかの人の数倍の資産を築いていた。

もうこれでいいだろうと思い、事務所は、弟子の行政書士に受け継がせ、自分は、老人ホームに入居して、余生を過ごすことにした。

身寄りがなかったものの、資産も十分にあり、快適な老後を過ごしていた。

若いころからの節約癖は、老年になっても変わることなく、資産のほとんどは、全く手付かずのまま残っている。

資産が残ったとしても、それを受け継ぐ相続人は1人もいない。

理想は、資産を基にして財団を作り、慈善活動に役立てることであったが、財団にするほどの財産があるわけでもない。
だから、慈善団体に寄付するのが一番いい。

そうだ、私には子供がおらず、教育のために資金を使うことがなかった。
わずかばかりではあるものの、教育関係の財団に寄付しよう。

そう思い、老人ホームの職員に頼んで、資料を取り寄せさせた。
どの財団に寄付したらよいかと選んでいる最中に、急に意識を失って倒れてしまい、乙野太郎はそのまま帰らぬ人となった。

老人ホームの職員は、乙野太郎が寄付したいという遺志を持っていたことは知っていたが、どの団体に寄付したいと思っていたのか、全く分からなかった。

ほかに遺言書らしいものも存在しない。

結局、慈善団体に寄付したいという乙野太郎の志は成し遂げられることなく、すべての財産が国に治められてしまうことになった・・・



参考条文
第二章 相続人
(相続に関する胎児の権利能力)
第八百八十六条  胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。
2  前項の規定は、胎児が死体で生まれたときは、適用しない。

(子及びその代襲者等の相続権)
第八百八十七条  被相続人の子は、相続人となる。
2  被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
3  前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。

(直系尊属及び兄弟姉妹の相続権)
第八百八十九条  次に掲げる者は、第八百八十七条の規定により相続人となるべき者がない場合には、次に掲げる順序の順位に従って相続人となる。
一  被相続人の直系尊属。ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。
二  被相続人の兄弟姉妹
2  第八百八十七条第二項の規定は、前項第二号の場合について準用する。

(配偶者の相続権)
第八百九十条  被相続人の配偶者は、常に相続人となる。この場合において、第八百八十七条又は前条の規定により相続人となるべき者があるときは、その者と同順位とする。



こうならないようにしたければ!

乙野太郎さんは、もっと早い段階で、寄付する先を決めて、遺言書を残しておくべきでした。
遅くとも、60を過ぎたら、遺言書作りに取り掛かってしまうべきです。
相続人がいない場合は、残された遺族が、故人の遺志を推定することは難しいものですから、なおさら、遺言書の形で遺志を残すことが大切です。

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